Pitch Correct
Pitch Correct は、ボーカルや楽器による演奏の単一のピッチをリアルタイムで自動的に検出し、細かいピッチとイントネーションの矛盾を補正します。先進的アルゴリズムにより、オリジナルのサウンドのフォルマントが保たれるため、よくあるミッキーマウス効果を避け、自然なサウンドのピッチ補正ができます。
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Pitch Correct はクリエイティブな方向でも活用できます。たとえば、リードボーカルやボコーダーのサウンドを極端な値に設定して編集すれば、バックボーカルを作成できます。外部 MIDI コントローラー、MIDI トラック、あるいはバーチャルキーボードを使用して、ノートやスケール (ターゲットとなる複数のピッチ: 現在のスケール音を決定します) を演奏することによって、オーディオのピッチを変更できます。オーディオ素材を素早く簡単に変更でき、ライブ演奏において大きな威力を発揮します。キーボードディスプレイでは、オリジナルのオーディオが青色で表示され、変更されたピッチがオレンジ色で表示されます。
Correction
- Speed
ピッチ変更のなめらかさを設定するパラメーターです。値を高くすると、ピッチは素早く移動します。100 は極端な設定値であり、特殊処理が求められる場合に使用します。
- Tolerance
アナライズ (分析) の感度を設定するパラメーターです。値を低くするとピッチ変化を素早く見つけだします。値を高くするとビブラートなどのピッチ変化への対応が遅くなります。
- Transpose
受信するオーディオのピッチを半音の単位で調整 (トランスポーズ) するパラメーターです。0 を設定するとトランスポーズは行なわれません。
Scale Source
- Internal
「Scale Source」ポップアップメニューで「Internal」のオプションを選択すると、もう 1 つのポップアップメニューが示され、オーディオソースを適合させるスケールを選択できます。
Chromatic: オーディオは、半音階で最も近いピッチに調整されます。
Major/Minor: オーディオは、長音階/短音階 (キーは右のポップアップメニューで特定) の構成音のピッチに調整されます。キーボードディスプレイには音名が示されます。
Custom: オーディオは、特定のノート (キーボードディスプレイで鍵盤をクリックして指定) のピッチに調整されます。鍵盤をリセットするには、ディスプレイ下部のオレンジ色のラインをクリックしてください。
- External - MIDI Scale
外部 MIDI コントローラーやバーチャルキーボード、あるいは MIDI トラックによって、オーディオがどのように変更されるかを設定できます。オーディオは、ターゲットとなるピッチで構成されるスケールにシフトすることになります。
補足MIDI トラックの出力にオーディオトラックを割り当て、「Speed」のパラメーターを 「Off」 以外の値に設定する必要があります。
- External - MIDI Note
外部 MIDI コントローラーやバーチャルキーボード、あるいは MIDI トラックによって、オーディオがどのように変更されるかを設定できます。オーディオは、ターゲットとなるノートにシフトすることになります。
補足MIDI トラックの出力にオーディオトラックを割り当て、「Speed」のパラメーターを 「Off」 以外の値に設定する必要があります。
- Chord Track – Chords
コードトラックからのコード情報によって、オーディオがどのように変更されるかを設定できます。オーディオは、ターゲットとなるコードにシフトすることになります。
補足コードトラックに加えて MIDI トラックを追加し、MIDI トラックの出力に Pitch Correct を割り当てる必要があります。
- Chord Track – Scale
コードトラックからのスケール情報によって、オーディオがどのように変更されるかを設定できます。オーディオは、ターゲットとなるスケールにシフトすることになります。
補足コードトラックに加えて MIDI トラックを追加し、MIDI トラックの出力に Pitch Correct を割り当てる必要があります。
Formant
- Shift
このパラメーターを使用すると、自然な音質 (ソースとなるオーディオの特徴的な周波数成分) を変更できます。
- Optimize (General、Male、Female)
音源のサウンド特性を指定できます。初期設定では「General」が選択されています。「Male」は低いピッチ用に、「Female」は高いピッチ用に設計されています。
- Preservation
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このパラメーターを「Off」にした場合、フォルマントはピッチと共に上下するため、奇妙なボーカルエフェクトとなります。高いピッチ修正値を設定するとミッキーマウス効果、低いピッチ修正値を設定するとモンスターサウンドとなります。このパラメーターを「On」にすると、フォルマントが保持され、オーディオの音質特性が維持されます。
- マスターチューニング
出力信号をディチューンします。