「5.0」サラウンドフォーマットによる MatrixEncoder の使い方
複数のサラウンドフォーマットをミックスダウンしたい場合もあるでしょう。たとえば、1 つのオーディオ素材から、「5.1 バージョン (6 チャンネル)」と「LRCS バージョン (2 チャンネル)」を作る必要があるかも知れません。
「5.1」は「LRCS」に似ていますが、根本的な違いとして、「LRCS」にはサラウンドチャンネルが 1 つ、「5.1」にはサラウンドチャンネルが 2 つと LFE チャンネルがあります (ただし、これは必ずしもスピーカーの数と直接的に一致するものでもありません)。LFE チャンネルの除去は簡単にできますが、より大きな問題となるのは、「LRCS」のサラウンドチャンネルが 1 つだけなのに対し、「5.1」には 2 つあることです。
このため、MatrixEncoder はサラウンドチャンネルを 1 つのモノラル信号に組み合わせます。
手順
- 「5.1」用のサラウンドミックスを作成します。
- 「VST コネクション (VST Connections)」ウィンドウで 5.0 配置の出力バスを作成したら、ご使用のオーディオハードウェアの物理出力に割り当てます。
- ミックスを MatrixEncoder に入力します。
結果
これで、まず、2 つのサラウンドチャンネルがマージされて、LRCS 対応のミックスが作成されます。次に、4 つの信号が通常どおりにエンコードされます。この方法だと、5.1 と LRCS 間の移動に必要な調整は、はるかに少なくて済みます。