エンドポイント

エンドポイントとは、入力と出力の一意の組み合わせを表わし、これによって各インストゥルメントに正しい音が再生されます。

Dorico Elements では、各エンドポイントに以下のものが設定されます。

  • 特定の VST インストゥルメントまたは MIDI 出力デバイス

  • 上記 VST インストゥルメントまたは MIDI 出力デバイスの特定のチャンネル

  • 上記チャンネルに割り当てられたパッチまたはプログラム

  • 上記パッチまたはプログラムで演奏できるインストゥルメントを示すエクスプレッションマップ (またはパーカッションマップ)、および提供された演奏技法とアーティキュレーション

プロジェクトの各インストゥルメントは特定のエンドポイントにリンクされており、同じエンドポイントにエクスプレッションマップを割り当てることで、キースイッチとコントローラースイッチで演奏技法と音符のアーティキュレーションを切り替えでき、再生中のインストゥルメントに必要なサウンドが反映されます。

HALion Sonic SE または HALion Symphonic Orchestra を使って「HSSE+HSO (Pro)」 の再生テンプレートを使用する場合、エンドポイントおよびエクスプレッションマップは自動的に設定されます。ただし、別のプラグインを読み込んだり、HALion Sonic SE のパッチを変更したりする場合は、「エンドポイントの設定 (Endpoint Setup)」ダイアログを使用する必要があります。

たとえば、プロジェクトで「HSSE+HSO (Pro)」 の再生テンプレートを使用するとします。HALion Sonic SE のいずれかのサウンドを変更 (たとえば HALion Symphonic Orchestra の「Clarinet Combi」を「GM Clarinet」に変更) すると、正しく再生されません。これは、HALion Symphonic Orchestra のパッチではボリュームの強弱のコントロールにモジュレーションホイールが使用されるのに対して、GM パッチではノートベロシティーが使用されるためです。このままで再生すると、音符は強弱が一切なく、ビブラートがかかりすぎます。この問題を修正するには、「エンドポイントの設定 (Endpoint Setup)」ダイアログを開き、該当のチャンネルに設定されているエクスプレッションマップを、強弱のコントロールにモジュレーションホイールが使用されるHALion Symphonic Orchestra の「Clarinet」からノートベロシティーが使用される「デフォルト (Default)」に変更します。