フロー見出し

フロー見出しを使用すると、最初の組段のすぐ上にフローのタイトルを自動的に表示できます。フロー見出しはマスターページとほぼ同じで、テンプレートのように機能します。これにより、同じフロー見出しの形式設定を異なるレイアウトの複数のフローに適用できます。

フロー見出しはマスターページのセットの一部です。初期設定では、各マスターページのセットに 1 つのフロー見出しがあり、そこにはフロー番号とフロータイトルを表示するトークンが含まれています。新規プロジェクトでは、これは「⁠1. Flow 1⁠」として表示されます。これはすべてのフロー見出しに自動的に使用されます。フロー見出しに含まれるトークンの変更やフレームの追加、新規フロー見出しの作成、個々のページやページ範囲へのフロー見出しの変更の挿入など、デフォルトのフロー見出しをカスタマイズできます。

フロー見出しエディターで行なったフロー見出しの変更は、そのフロー見出しを使用しているページに自動的に反映されます。たとえば、フロー見出しエディターでフロー見出しからトークンを削除すると、ページの優先が設定されているページ以外の、そのフロー見出しを使用しているすべてのページからそのトークンが削除されます。

フロー見出しは、フロー見出しを適用するフローの最初の組段の上に自動的に挿入されるため、ほかのフレームのようにページ上の固定の垂直位置はなく、楽譜が移動するとそれに追従します。また、フロー見出しは楽曲フレーム内の垂直方向のスペースも使用します。フロー見出しの変更を挿入することで、レイアウトごとまたはページごとにフロー見出しの上下のスペースの余白を変更できます。

補足

フロー見出しはマスターページの楽曲フレームにのみ表示され、レイアウトの楽曲フレームには表示されません。

浄書のツールボックスで「フレーム (Frames)」を選択すると、フロー見出しのフレームは、見分けやすいように実線ではなく破線で表示されます。フロー見出しのフレームは他のフレームと同じ方法で移動できますが、この操作を行なうと、ページの形式変更の一種であるページの優先が設定されます。

1. フロー見出しのテキストフレームの端を表わす破線
補足

Dorico Pro では、レイアウト内の個々のフロー見出しを変更すると、ページの形式変更の一種であるページの優先が設定されます。これには、たとえばフロー見出しエディターではなく、1 つのページの 1 つのフロー見出しからトークンを削除することなども含まれます。ページの優先が設定されたページはマスターページやフロー見出しを変更しても更新されず、レイアウトが短くなり空になっても自動的に削除されません。