ラウドネス測定

ラウドネス測定

以下の測定が実行されます。

• 統合ラウドネス

  トラック全体でのラウドネスの平均値が、LUFS (Loudness Unit, referenced to Full Scale) 単位で測定されます。

  ラウドネス推奨 R 128 では、オーディオを -23LUFS (±1LU) でノーマライズする必要があります。

• ショートタームラウドネス

  3 秒間のオーディオブロックにおける 1 秒ごとのラウドネスが測定されます。これによって、ラウドネスが最も高いオーディオ部分に関する情報が得られます。

• モーメンタリーラウドネス

  400ms の範囲で 100ms ごとに、すべてのモーメンタリーラウドネス値の最大値が測定されます。

ラウドネス範囲 (Loudness Range)

タイトル全体でのダイナミックレンジが LU (Loudness Units) 単位で測定されます。ラウドネスが最も高い部分と最も低い部分 (無音部分を除く) との比を示します。オーディオは小さなブロックに分割されます。1 秒ごとに 1 つのオーディオブロックがあり、解析対象のブロックが重複するように、各ブロックは 3 秒間の長さがあります。

ラウドネスが低い上位 10% のブロックと、ラウドネスが高い上位 5% のブロックは、最終的な解析対象から除外されます。計算されるラウドネスレンジは、残りのオーディオブロックの中でラウドネスが最も高いブロックと最も低いブロックとの比になります。この測定は、圧縮または拡大をオーディオにどれくらい適用するかの判断に役立ちます。

トゥルーピーク

デジタル信号からアナログ信号へ変換する場合、EBU R 128 ではデジタルピークを使用せず、実際のピークの推定値を測定することが推奨されています。これによって、クリッピングや歪みが発生するのを防げます。

名前と単位

EBU R 128 では、以下の名前と単位に関する表記規則が推奨されています。

• 相対的な計測値 (基準レベルに対する値など) は、「LU」 (Loudness Unit) (1LU は 1dB と同値) で表わされます。

• 絶対的な計測値は、「LUFS」 (Loudness Unit, referenced to Full Scale) で表わされます。1LUFS は、AES17 規格での 1dB と解釈できます。

スケール

ラウドネスメーターには 2 種類のスケールがあります。

• EBU +9 スケール (範囲: -18.0LU ～ +9.0LU (-41.0LUFS ～ -14.0LUFS))

• EBU +18 スケール (範囲: -36.0LU ～ +18LU (-59.0LUFS ～ -5.0LUFS))