Compressor
Compressor は、オーディオのダイナミックレンジを圧縮し、音量の小さい音を大きくしたり、音量の大きい音を小さくしたり、その両方を行なったりします。
Compressor には、「Threshold」および「Ratio」パラメーターの設定に基づいた形のコンプレッサーカーブが個別にグラフィック表示されます。また、「Gain Reduction」メーターにはゲインの dB 単位の減衰量が表示され、ソフトニー/ハードニー圧縮モードと、プログラムに基づいた「Release」パラメーターの「Auto」機能も利用できます。
- Threshold (-60 ~ 0dB)
コンプレッサーが効き始めるレベルを決定します。設定したスレッショルドより高いレベルの信号のみが処理されます。
- Ratio
設定したスレッショルドを超える信号に対するゲインの減衰量を設定します。たとえば、レシオ 3:1 とは、入力レベルが 3dB 上がるごとに出力レベルが 1dB 上がることを意味します。
- Soft Knee
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このボタンをオフにすると、設定したレシオに従い、スレッショルドを超えた信号はすぐに圧縮されます (ハードニー)。「Soft Knee」をオンにすると、圧縮の始まりはより緩やかになり、違和感が少なくなります。
- High Ratio
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割合を 20:1 の固定値に設定します。
- Make-up (0 ~ 24 dB または「Auto」モード)
圧縮による出力ゲインのロスを補正します。「Auto Make-Up Gain」をオンにすると、出力でゲインのロスが自動的に調整されます。
- Dry Mix
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圧縮信号にドライ信号をミックスします。
- Attack (0.1 ~ 100 ミリ秒)
設定したスレッショルドを超えた信号に対してコンプレッサーが反応する速さを決定します。アタックタイムが長いと、信号の最初の部分で、処理されずに通過する信号の量が多くなります。
- Hold (0 ~ 5000 ミリ秒)
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信号がスレッショルドを超えたあと、信号に圧縮エフェクトをかけ続ける時間を設定します。DJ スタイルのダッキングには短いホールドの方が適切で、ドキュメンタリーフィルムなどで音楽をダッキングする場合はホールドを長くする必要があります。
- Release (10 ~ 1000 ミリ秒または「Auto」モード)
信号がスレッショルドより下がった場合に、ゲインが元のレベルに戻るまでにかかる時間を設定します。「Auto Release」をオンにすると、プラグインによってオーディオ素材に最適なリリース設定が検出されます。
- Analysis (「ピークのみ」から「RMS のみ」)
ピークまたは RMS の値のどちらに基づいて入力信号を解析するかを決定します。値 0 はピークのみ、値 100 は RMS のみです。RMS モードは、オーディオ信号の平均パワーを基準に動作します。ピークモードは、ピークレベルに基づく度合いが増します。一般的な目安としては、ボーカルなどの不連続な部分があまりない素材では RMS モードの方が適しており、多くの不連続なピークがあるパーカッシブな音の多い素材ではピークモードの方が適しています。
- Live
このボタンをオンにすると、エフェクトの先読み機能が無効になります。先読みが有効な場合、より正確に処理できますが、特定の量のレイテンシーが発生するというデメリットもあります。「Live」モードをオンにするとレイテンシーが発生しないため、ライブの処理に適しています。