VSTDynamics
VSTDynamics は高度なダイナミクスプラグインです。3 種類のエフェクト (Gate、Compressor、Limiter) を組み合わせており、さまざまなダイナミクス処理機能を備えています。
ウィンドウは 3 つのセクションに分かれており、各エフェクト用のコントロールとメーターが表示されます。「Gate」、「Compressor」、「Limiter」の各ボタンを使用して個々のエフェクトをオンにします。「Module Configurator」ボタンを使用して、3 種類のルーティングオプションを選択できます。
Gate
ゲート (またはノイズゲート) は、設定したスレッショルドより低いオーディオ信号を無音化するダイナミクス処理を行ないます。信号レベルが設定したスレッショルドを超えるとすぐに、ゲートが開いて信号を通過させます。ゲートが有効になる入力ソースとして、内部サイドチェーン信号を使用してフィルタリングすることもできます。
使用可能なパラメーターは以下のとおりです。
- 入力メーター
-
入力信号のレベルが表示されます。
- Attack (0.1 ~ 100 ミリ秒)
設定したスレッショルドを超えた信号に対してコンプレッサーが反応する速さを決定します。アタックタイムが長いと、信号の最初の部分で、処理されずに通過する信号の量が多くなります。
- Threshold
ゲートが有効になるレベルを設定します。設定したスレッショルドを超えた信号レベルに対してはゲートが開き、設定したスレッショルドより低い信号レベルに対してはゲートが閉じます。
- State LED
ゲートが開いているか (LED が緑色に点灯)、閉じているか (LED が赤色に点灯)、またはその中間か (LED が黄色に点灯) を示します。
- Release (10 ~ 1000 ミリ秒または「Auto」モード)
「Hold」の設定時間が経過したあと、ゲートが閉じるまでにかかる時間を設定します。「Auto Release」をオンにすると、プラグインによってオーディオ素材に最適なリリース設定が検出されます。
- Hold (0 ~ 2000 ミリ秒)
信号がスレッショルドレベルより低くなったあと、ゲートを開いたままにしておく時間を決定します。
- Range
ゲートが閉じるときの減衰を調節します。「Range」をマイナスの無限大 に設定すると、ゲートが完全に閉じます。この値が高いほど、閉じたゲートを通過する信号のレベルが高くなります。
- Side-Chain
内部のサイドチェーンフィルターを有効にします。有効にすると、設定したフィルターパラメーターに従って入力信号の波形を操作できます。内部サイドチェーンは、Gate の動作をカスタマイズするのに役立ちます。
- Filter Type (Low-Pass/Band-Pass/High-Pass)
「Side-Chain」がオンになっている場合、これらのボタンを使用して、フィルタータイプをローパス、バンドパス、またはハイパスに設定できます。
- Center (50 ~ 20000Hz)
「Side-Chain」をオンにした場合に、フィルターの中心周波数を設定します。
- Q-Factor
「Side-Chain」をオンにした場合に、フィルターの幅またはレゾナンスを設定します。
- Monitor
フィルタリングした信号をモニタリングできます。
Compressor
Compressor は、オーディオのダイナミックレンジを圧縮し、音量の小さい音を大きくしたり、音量の大きい音を小さくしたり、その両方を行なったりします。設定に基づいた形のコンプレッサーカーブが個別にグラフィック表示されます。
- 入力メーター
-
入力信号のレベルが表示されます。
- グラフィック表示
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「Threshold」と「Ratio」の設定が視覚的に表示され、ハンドルをドラッグしてそれらを調節できます。
- ゲインリダクションメーター
-
ゲインの減衰量が表示されます。
- Threshold (-60 ~ 0dB)
コンプレッサーが効き始めるレベルを決定します。設定したスレッショルドより高いレベルの信号のみが処理されます。
- Ratio
設定したスレッショルドを超える信号に対するゲインの減衰量を設定します。たとえば、レシオ 3:1 とは、入力レベルが 3dB 上がるごとに出力レベルが 1dB 上がることを意味します。
- Make-up (0 ~ 24 dB または「Auto」モード)
圧縮による出力ゲインのロスを補正します。「Auto Make-Up Gain」をオンにすると、出力でゲインのロスが自動的に調整されます。
- Attack (0.1 ~ 100 ミリ秒)
-
設定したスレッショルドを超えた信号に対してコンプレッサーが反応する速さを決定します。アタックタイムが長いと、信号の最初の部分 (アタック) で、処理されずに通過する信号の量が多くなります。
- Release (10 ~ 1000 ミリ秒または「Auto」モード)
信号がスレッショルドより下がった場合に、ゲインが元のレベルに戻るまでにかかる時間を設定します。「Auto Release」をオンにすると、プラグインによってオーディオ素材に最適なリリース設定が検出されます。
Limiter
リミッターは、出力レベルを設定したスレッショルド以下に抑えて、チェーン内のあとのエフェクトにクリッピングが起きないようにすることを目的としています。通常、一般的なリミッターでは、出力レベルが設定したスレッショルドレベルを超えるのを防ぐために、アタックパラメーターとリリースパラメーターを正確に設定する必要があります。Limiter はこれらのパラメーターを、オーディオ素材に基づいて自動的に調整して最適化します。
- 入力メーター
-
入力信号のレベルが表示されます。
- ゲインリダクションメーター
-
ゲインの減衰量が表示されます。
- Soft Clip
-
このボタンをオンにすると、信号レベルが -6dB を超えた場合に信号が制限されます。同時に、真空管アンプを使用したような暖かいサウンド特性をオーディオ素材に加えます。
- Output
最大出力レベルを設定します。
- Release (10 ~ 1000 ミリ秒または「Auto」モード)
ゲインが元のレベルに戻るまでにかかる時間を設定します。「Auto Release」をオンにすると、プラグインによってオーディオ素材に最適なリリース設定が検出されます。
「Output」セクション
- 出力メーター
出力信号のレベルが表示されます。
- Module Configurator
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3 つのエフェクトの信号の流れを変更します。エフェクトの順序を変更すると処理結果が変化し、利用できるルーティング構成により、結果を比較して特定の状況で最適な順序を素早く判断できます。「Module Configurator」をクリックすると、ルーティング構成が次のように切り替わります。
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G-C-L (「Gate」 - 「Compressor」 - 「Limiter」)
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C-L-G (「Compressor」 - 「Limiter」 - 「Gate」)
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C-G-L (「Compressor」 - 「Gate」 - 「Limiter」)