「臨時記号を編集 (Edit Accidental)」ダイアログ
「臨時記号を編集 (Edit Accidental)」ダイアログでは、カスタムの臨時記号の新規作成および編集が行なえます。
-
「臨時記号を編集 (Edit Accidental)」ダイアログを開くには、「調性システムを編集 (Edit Tonality System)」ダイアログの「臨時記号 (Accidentals)」セクションの下にあるアクションバーの「新規臨時記号 (New Accidental)」、「臨時記号を複製 (Duplicate Accidental)」または「臨時記号を編集 (Edit Accidental)」のいずれかをクリックします。

「臨時記号を編集 (Edit Accidental)」ダイアログには以下のセクションがあります。
-
名前 (Name)
臨時記号の名前を入力できます。
-
ピッチデルタ (Pitch delta)
臨時記号が音符のピッチをどれほど上げ下げするかの値を設定できます。たとえば 12-EDO では、ピッチデルタを「2」にすると、1 オクターブを 12 等分した最小単位の 2 つ分、音符のピッチを上昇させます。
補足オクターブを等分した最小単位の総数の半分を超えるピッチデルタの値を設定することはおすすめしません。
-
臨時記号の構成要素セレクター
臨時記号に追加する構成要素を選択できます。タイプごとのタブのタイトルをクリックして、さまざまな構成要素を追加できます。
-
グリフ (Glyph): ♮ や ♯ を追加できます。メニューからフォントや範囲を選択して、さまざまなスタイルのグリフを使用できます。「グリフを追加 (Add Glyph)」をクリックして、選択したグリフを臨時記号に追加します。
補足すべてのグリフの完全なリストは、SMuFL の Web サイトで参照できます。
-
テキスト (Text): 数字やその他のテキストが含まれます。数字およびテキストは、利用できる「プリセットテキスト (Preset text)」リストから使用するか、メニューからフォントを選択して画面下部のテキストボックスに任意のテキストを入力できます。「テキストを追加 (Add Text)」をクリックして、選択したテキスト、または入力したテキストを臨時記号に追加します。
-
グラフィック (Graphic): SVG、PNG または JPG 形式で、新規グラフィックファイルを読み込むか、または「既存から選択 (Select existing)」リストから既存のグラフィックを選択できます。「プレビュー (Preview)」ボックスでグラフィックのプレビューを確認できます。「グラフィックを追加 (Add Graphic)」をクリックして、選択したグラフィックを臨時記号に追加します。
-
-
エディター
臨時記号を形作る構成要素の配置と編集を行ないます。臨時記号の構成要素の編集と配置には、ダイアログ下部のコントロールを使用できます。
-
エディターアクションバー
エディターの選択オプションと表示オプションがあります。
-
ズーム (Zoom): エディターのズームレベルを変更できます。
-
選択 (Select): 次/前の要素を選択できます。
-
削除 (Delete): 選択した要素を削除します。
-
-
コントロール
個々の構成要素を編集できるコントロールが収められています。コントロールは、それが影響する選択した構成要素の性質に従いタブに分けられています。臨時記号の場合、利用できるのは「要素 (Component)」、「アタッチメント (Attachments)」、および「切り抜き (Cut-outs)」のタブのみです。「符尾 (Stem)」のタブは臨時記号には適用されません。
「要素 (Component)」タブには以下のオプションがあります。
-
オフセット (Offset): 選択した要素の位置をコントロールします。「X」で水平方向、「Y」で垂直方向に移動します。
-
「スケール (Scale)」: 選択した要素のサイズをコントロールします。グラフィックに対して、「X」で幅、「Y」で高さをコントロールします。
補足一部の要素は高さと幅を個別に調節できますが、その他の要素は縦横比が保持され、いずれかの値のみで全体のサイズが変わります。
-
「前後の順序 (Z order)」: 要素が重なった場合、「前面へ移動 (Bring Forward)」または「背面へ移動 (Send Backward)」を使用してほかの要素に対する選択した要素の前後の順序を入れ替えることができます。
「アタッチメント (Attachments)」タブは、臨時記号が 2 つ以上の個別の要素からなる場合のみ利用できます。このタブには以下のオプションがあります。
-
連結元 (Attachment from): 選択した要素を左側の要素のどこのポイントに連結するかを選択します。「連結元 (Attachment from)」は右側のポイントを選択することをおすすめします。
-
連結先 (Attachment to): 選択した要素のどこのポイントを左側の要素に連結するかを選択します。「連結先 (Attachment to)」は左側のポイントを選択することをおすすめします。
「切り抜き (Cut-outs)」のタブでは、臨時記号の構成要素の個々の角について、他の臨時記号と重なり合うことができる領域を作成できます。これによりたとえば、密集和音において臨時記号同士をより緊密に配置できます。これは四方の角それぞれに以下のオプションを持ちます。
-
幅 (Width): 切り抜き領域の幅を設定します。
-
高さ (Height): 切り抜き領域の高さを設定します。
-
追加 (Add): 対応する角に切り抜きを追加します。
-
削除 (Delete): 対応する角から切り抜きを削除します。
-
グリフおよびグラフィックには 8 つ、テキストには 11 の連結ポイントがあります。テキストの方が多いのは、ベースラインより下に伸びる文字用に追加のポイントが必要となるためです。この図の例は、ポイントと要素上の位置の対応を視覚的に把握するためのものです。

「臨時記号を編集 (Edit Accidental)」のダイアログでは、連結ポイントに以下の名前が付いています。
-
左上 (Top Left)
-
中央上 (Top Center)
-
右上 (Top Right)
-
中央左 (Middle Left)
-
中央右 (Middle Right)
-
ベースライン左 (Baseline Left) (テキストのみ)
-
ベースライン中央 (Baseline Center) (テキストのみ)
-
ベースライン右 (Baseline Right) (テキストのみ)
-
左下 (Bottom Left)
-
中央下 (Bottom Center)
-
右下 (Bottom Right)