Frequency Shifter
Frequency Shifter は、入力信号の各周波数を一定量ずつシフトします。
周波数を倍数でシフトし、倍音の関係を保つピッチシフターとは異なり、周波数シフターは倍音の関係を変化させます。そのため、周波数シフトの量を大きくすると不協和音になります。さらに、Frequency Shifter がオフセットを足して周波数を変えるのに対し、ピッチシフターは周波数に倍数を掛けます。Frequency Shifter では、高域より低域の方が周波数変化の割合が大きくなります。たとえば、周波数が 100Hz、1000Hz、10000Hz の入力信号に対して 100Hz ずつ周波数をシフトすると、結果の周波数は 200Hz、1100Hz、10100Hz になります。
- Freq Coarse
-
周波数シフトの量を設定します。
- Freq Fine
-
周波数シフトの量を微調整できます。
- L/R Coarse
-
左右のチャンネルのオフセットを設定します。
-
正の値に設定すると右チャンネルがプラスにシフトし、左チャンネルがマイナスにシフトします。
-
負の値に設定すると逆になります。
-
- L/R Fine
-
左右のチャンネル間のオフセットを微調整できます。
-
正の値に設定すると右チャンネルがプラスにシフトし、左チャンネルがマイナスにシフトします。
-
負の値に設定すると逆になります。
-
- Mod Coarse
-
LFO および Envelope Follower からのモジュレーションを介した周波数シフトの最大量を設定します。
- Mod Fine
-
LFO および Envelope Follower からのモジュレーションを介した周波数シフトの量を微調整できます。
- Feedback
-
フィードバック量 (エフェクトの出力から入力に戻す信号の量) を設定します。フェイザーに似たサウンドになります。「Freq Fine」パラメーターで、このエフェクトの方向とスピードをコントロールできます。
- Notches
-
フィードバックの量を大きくしたときにフェイザーエフェクトが生成するノッチの数を設定します。
「LFO」セクション
- LFO Wave Shape
-
「Waveform」は波形の基本的なタイプを選択します。「Shape」は波形の特性を変更します。
-
「Sine」はビブラートやトレモロに適したスムーズなモジュレーションを生成します。「Shape」は波形にハーモニクスを付け加えます。
-
「Triangle」は「Sine」と似ています。「Shape」は三角形の波形を台形に連続的に変化させます。
-
「Saw」はのこぎり波の周期を生成します。「Shape」は、下降から、三角形、上昇へと波形を連続的に変化させます。
-
「Pulse」は段階的なモジュレーションを生成します。この場合、モジュレーションは 2 種類の値の間で唐突に切り替わります。「Shape」は、波形のハイの状態とローの状態の比率を連続的に変化させます。「Shape」を 50% に設定した場合、純粋な矩形波が生成されます。
-
「Ramp」は「Saw」波形と似ています。「Shape」は、のこぎり波が上昇する前の無音状態を広げます。
-
「Log」は、対数動作のモジュレーションを生成します。「Shape」は、対数曲率を負から正へと連続的に変化させます。
-
「S & H 1」はランダムな段階化されたモジュレーションを生成します。この場合それぞれのステップはさまざまです。「Shape」は各ステップの間に傾斜を設定し、完全に右に回すと、段階的なモジュレーションがスムーズなランダム信号に変化します。
-
「S & H 2」は「S & H 1」と似ています。各ステップはランダムなハイとローの値の間で交互に切り替わります。「Shape」は各ステップの間に傾斜を設定し、完全に右に回すと、段階的なモジュレーションがスムーズなランダム信号に変化します。
-
- Freq
-
LFO の周波数を Hz で指定します。
- Sync
-
「Freq」パラメーターを拍子の分数で設定するには「Sync」をオンにします。
- Depth
-
LFO モジュレーション信号からの周波数シフトの方向と量を設定します。
Envelope Follower
Envelope Follower は、入力信号をアタックタイムとリリースタイムでなぞり、信号のレベルエンベロープを表わすモジュレーション信号を生成します。
- Sensitivity
-
すべての入力信号は、モノラルにミックスダウンされてから、Envelope Follower に送信されます。このパラメーターでは、Envelope Follower に最適な入力レベルを設定します。
- Attack
-
アタックタイム (上がっている入力レベルに Envelope Follower が近づくのに必要な時間) を調節します。
- Release
-
リリースタイム (下がっている入力レベルに Envelope Follower が近づくのに必要な時間) を調節します。
- Depth
-
Envelope Follower モジュレーション信号からの周波数シフトの方向と量を設定します。
補足LFO または Envelope Follower からのモジュレーションを介した周波数シフトの最大量は、「Modulation Range Coarse」および「Modulation Range Fine」パラメーターで決まります。
- Mix
-
ドライ信号とウェット信号の比率を設定します。