「プロジェクト設定 (Project Setup)」ダイアログ

「プロジェクト設定 (Project Setup)」ダイアログでは、プロジェクトの全般的な設定を行なえます。

  • 「プロジェクト設定 (Project Setup)」ダイアログを開くには、「プロジェクト (Project)」 > 「プロジェクト設定 (Project Setup)」を選択します。

  • 新規プロジェクトの作成時に「プロジェクト設定 (Project Setup)」ダイアログが自動的に開くようにするには、「環境設定 (Preferences)」ダイアログの「全般 (General)」ページで「新しいプロジェクトの作成時にプロジェクト設定ダイアログを開く (Run Setup on Create New Project)」オプションをオンにします。

重要

表示用オフセットなど、「プロジェクト設定 (Project Setup)」ダイアログにある設定項目の多くは編集作業中でも変更できます。しかし、サンプリングレートはプロジェクトを作成するときに設定し、そのあとは変更しないでください。サンプリングレートを途中で変更すると、オーディオが適切に再生されなくなります。このため、すべてのオーディオファイルのサンプリングレートを変換する必要が出てきます。

「プロジェクトの長さ (Project Duration)」セクションには、以下の項目があります。

スタートタイム (Project Start Time)

プロジェクトの開始時間をタイムコード形式で指定できます。これは、外部デバイスと同期する場合の同期の開始ポイントにもなります。

長さ (Project Length)

プロジェクトの時間的な長さ (デュレーション) を指定できます。

フレームレート (Project Frame Rate)

「フレームレート (Project Frame Rate)」セクションには、以下の項目があります。

フレームレート (Project Frame Rate)

プロジェクトのタイムコード形式とフレームレートを指定できます。外部デバイスと同期する場合は、入力されるタイムコード信号のフレームレートと同じ値を設定する必要があります。

ビデオからフレームレートを取得 (Get Frame Rate From Video)

プロジェクトのフレームレートを、読み込んだビデオファイルのレートに合わせることができます。

プロジェクトタイムディスプレイ (Project Time Displays)

「プロジェクトタイムディスプレイ (Project Time Displays)」セクションには、以下の項目があります。

表示の単位 (Display Format)

プログラムのすべてのルーラーと位置表示に適用される表示形式を設定できます (グローバル設定)。ルーラートラックに影響はありません。ただし、それぞれのルーラー/位置表示に対して個別な表示形式を設定することもできます。

ビデオのプル値 (- 0.1%) を使用 (Use Film Pull Factor (-0.1%))

オーディオの再生速度を、ビデオに合わせて調整します。

オフセット時間を表示 (Display Time Offset)

ルーラーと位置表示の時間表示のオフセットを指定して、「スタートタイム (Project Start Time)」設定を表示上補正できます。

小節のオフセットを表示 (Display Bar Offset)

この設定は、表示形式として「小節/拍 (Bars+Beats)」を選択した場合のみ有効です。ルーラーと位置表示の時間表示のオフセットを指定して、「スタートタイム (Project Start Time)」設定を表示上補正できます。

録音ファイル形式 (Record File Format)

「録音ファイル形式 (Record File Format)」セクションには、以下の項目があります。

サンプリングレート (Sample Rate)

オーディオの録音、再生を行なう際のサンプリングレートを指定できます。

  • オーディオデバイスの内部でサンプリングレートが生成される場合、デバイスが対応していないサンプリングレートを選択すると、値が異なる色で表示されます。この場合、オーディオファイルが適切に再生されるよう、正しいサンプリングレートに設定しなおす必要があります。

  • オーディオデバイスが対応しているサンプリングレートであれば、現在の設定とは異なる値を選択すると、この値がデバイスに適用されます

  • オーディオデバイスが外部ソースからのクロック信号を受信する場合は、サンプリングレートの不一致が許容されます。

ビット解像度 (Bit Depth)

Nuendo で録音するオーディオファイルのビット解像度を指定できます。使用しているオーディオデバイスによって伝達される (または使用可能な) ビット解像度に応じて録音形式を選択してください。使用可能なオプションは、16 bit､24 bit、32 bit、32 bit float および 64 bit float です。

補足

  • 32 bit のビット解像度に対応するオーディオインターフェースを使用して、この精度を維持しながら録音する場合、「スタジオ設定 (Studio Setup)」ダイアログで「プロセシング精度 (Processing Precision)」に「64 bit float」を選択する必要があります。

  • エフェクトを使用して録音する場合は、ビット解像度を 32 bit float または 64 bit float に設定することをおすすめします。録音したファイルにクリッピング (デジタル処理時に発生する音の歪み) が生じるのを防ぎ、オーディオのクオリティーを維持できます。入力チャンネルのエフェクト処理、およびレベルや EQ の変更は、「スタジオ設定 (Studio Setup)」ダイアログの「プロセシング精度 (Processing Precision)」の設定に応じて 32 bit float または 64 bit float 形式で行なわれます。16 bit または 24 bit で録音を行なうと、オーディオをファイルに書き出す際に、この低いビット解像度に変換されます。その結果、信号の品質が低下する可能性があります。オーディオデバイス側のビット解像度は関係ありません。オーディオデバイスから送られてきた信号が 16 bit だとしても、入力チャンネルにエフェクトが追加されると、信号は 32 bit float または 64 bit float に変換されます。

  • ビット解像度が高くなるほど、ファイルは大きく、ディスクシステムに対して、負荷が高くかかります。この点が問題となる場合にはビット解像度を下げてください。

録音ファイル形式 (Record File Type)

Nuendo で録音するオーディオファイルのファイル形式を指定できます。

補足

  • 4GB を超える Wave ファイルの録音には、EBU RIFF 規格が使用されます。FAT 32 ディスク (非推奨) を使用している場合は、オーディオファイルが自動的に分割されます。「環境設定 (Preferences)」ダイアログで、4GB 以上の Wave ファイルを録音する際の動作を指定できます。

  • また、ストリングを設定できます。

プロジェクトの所有者 (Project Ownership)

「プロジェクトの所有者 (Project Ownership)」セクションには、以下の項目があります。

著作者 (Author)

「iXML チャンクを挿入 (Insert iXML Chunk)」オプションをオンにしてオーディオファイルを書き出す場合に、ファイルに書き込まれるプロジェクトの作者を指定できます。デフォルトの作者は、「環境設定 (Preferences)」ダイアログの「全般 (General)」 - 「パーソナル設定 (Personalization)」ページの「ファイル作成者の名前 (既定値) (Default Author Name)」フィールドで指定できます。

会社 (Company)

「iXML チャンクを挿入 (Insert iXML Chunk)」オプションをオンにしてオーディオファイルを書き出す場合に、ファイルに書き込まれる会社名を指定できます。デフォルトの会社は、「環境設定 (Preferences)」ダイアログの「全般 (General)」 - 「パーソナル設定 (Personalization)」ページの「会社の名前 (既定値) (Default Company Name)」フィールドで指定できます。

その他のプロジェクト設定 (Other Project Settings)

「その他のプロジェクト設定 (Other Project Settings)」セクションには、以下の項目があります。

パンニングのレベル補正 (Stereo Pan Law)

チャンネルを左右にパンニングした場合、左右の合計音量は、チャンネルをセンターに配置したときよりも大きくなります。このオプションの各モードを使用すると、センターに配置された信号を減衰できます。「0dB」を選択すると、パワーを一定に保つ機能 (コンスタントパワーパンニング) がオフになります。「均等パワー (Equal Power)」を選択すると、パン設定にかかわらず信号のパワー (ボリューム) は同じになります。

最大ボリューム (Volume Max)

フェーダーの最大レベルを指定できます。初期設定では、+12dB に設定されています。バージョン 5.5 より前の Nuendo で作成したプロジェクトを読み込んだ場合、この値は古いデフォルト値の +6dB に設定されます。

Hermode チューニング (Hermode Tuning)

「Hermode チューニング (Hermode Tuning)」セクションには、以下の項目があります。

HMT タイプ (HMT Type) (MIDI のみ)

MIDI ノートの Hermode チューニングのモードを指定できます。

HMT デプス (HMT Depth) (MIDI のみ)

全体的なチューニング調整の度合いを指定できます。