タイムコードソース (Timecode Source)

このセクションでは基準とするタイムコードのソースを選択します。Nuendo がタイムコードのマスターになるかスレーブになるかは、ここでの設定によって決まります。

「内部タイムコード (Internal Timecode)」を選択すると、Nuendo がタイムコードマスターになり、システム内の他デバイスが使用する参照位置をすべて生成します。セクション内のほかの項目を選択すると、外部のタイムコードソースが基準になります。このため、「トランスポート (Transport)」メニューの「外部のシンク信号に同期 (Use External Synchronization)」をオンにすると、Nuendo はタイムコードスレーブとして動作します。

内部タイムコード (Internal Timecode)

タイムコードのソースを内部タイムコードにした場合、Nuendo はプロジェクトの設定パラメーターやタイムラインに従ったタイムコード信号を生成します。このタイムコードは「プロジェクト設定 (Project Setup)」セクションで指定された形式になります。

MIDI タイムコード (MIDI Timecode)

「MTC (MIDI Timecode)」を選択すると、左側には「MIDI タイムコードの設定 (MIDI Timecode Settings)」セクションが表示されます。このセクションの「MTC 入力 (MTC Input)」欄では、MIDI タイムコード (MTC) が入力されるポートを指定します。Nuendo は、このポートからの MTC 信号に対するタイムコードスレーブとして動作します。

「MTC 入力 (MTC Input)」欄で「All MIDI Inputs (すべての MIDI 入力ポート)」を選択すると、Nuendo をどの MIDI ポートからの MTC 信号にも同期させることができます。

9 ピン同期 1 と 2 (9 Pin Sync 1 & 2)

SONY の 9-Pin RS422 プロトコルに基づいたタイムコードはタイムコードソースとして利用することができます。

重要

9 ピンデバイスのタイムコードは Nuendo SyncStation を使う場合にのみ利用することをおすすめします。Nuendo SyncStation を使用しないときは、ほかにタイムコードソースがない場合にのみ、9 ピンデバイスのタイムコードを利用してください。

「タイムコードソース (Timecode Source)」セクションで「9 ピン同期 (9 Pin Sync)」の 1 または 2 を選択すると、左側にはそれに対応した「9 ピンデバイスの設定 (9-Pin Device Settings)」セクションが表示されます。設定項目の内容は以下のとおりです。

項目	説明
シリアルポート (Serial Port)	この欄では、タイムコードソースとなる 9 ピンデバイスに接続されたシリアルポートをポップアップメニューから選択します。
再生速度のコントロール (Control Playback Speed)	この項目がオンになっている場合、Nuendo は 9 ピンデバイスの再生速度を制御しようとします。
選択デバイスに従って表示 (Displays follow locating device)	この項目がオンになっている場合、プロジェクトカーソルは入力されるタイムコードのポジションデータに従って移動します。テープベースのデバイスを使用している場合は、ノンリニアシステムよりもロケート操作に時間がかかるので、この機能が特に役立ちます。プロジェクトカーソルが常にテープマシンのポジションを視覚的に示してくれるので作業がしやすくなります。

ASIO オーディオデバイス (ASIO Audio Device)

この項目は APP (ASIO ポジショニングプロトコル) に対応したオーディオデバイスが接続されている場合にのみ利用できます。対応デバイスは LTC リーダーまたは ADAT Sync ポートを備えていて、タイムコードとオーディオクロックの位相アライメントを実行できるようになっています。

VST System Link

この接続を利用すると複数の DAW をサンプル単位の高い精度で同期させることができます。

Steinberg Time Base

Time Base は Steinberg のハードウェアシンクロナイザーです。このデバイスを使用すると、Nuendo でサンプル精度の同期を実現できます。設定の詳細については、Time Base のマニュアルを参照してください。

Steinberg SyncStation

SyncStation も Steinberg のハードウェアシンクロナイザーです。このデバイスには広範囲にわたるマシンコントロール機能が備わっています。また、さまざまな外部デバイスとサンプル精度の同期を実現できます。設定の詳細については、Time Base のマニュアルを参照してください。