ディザリング
ディザリングとは、デジタル録音において低レベルの歪みの可聴性を下げるために、少量のノイズを信号に加える技術です。サンプリング段階の前に少量のランダムノイズをアナログ信号に加えると、量子化誤差の影響が低減されます。
極めて低レベルの特殊なノイズを加えることで、量子化誤差を最小化できます。このとき加えるノイズは、録音データでは非常に低レベルの静かなヒス音として知覚されます。ただし、これはほとんど視聴者が気付かない程度で、ディザリングなしの場合に生じる音の歪みよりも望ましいです。「ノイズシェーピング (Noise Shaping)」オプションを使用すると、このノイズを聴覚上知覚できない周波数までフィルタリングできます。
WaveLab Pro でディザリングが適用されるのは、録音データのビット数を減らす場合や (24 ビットから 16 ビットに移行する場合など)、処理を適用する場合です。 WaveLab Pro の Internal ディザリングアルゴリズム、iZotope 社の MBIT+ アルゴリズム、または外部ディザリングプラグインを使用できます。
補足
ディザリングは常に出力バスのフェーダー段階のあと、およびすべての種類のオーディオ処理のあとで適用する必要があります。