グルーヴによるクオンタイズに使用するオプション

MIDI パートまたはオーディオループからタイミンググリッドを生成し、このグルーヴを使用して、録音した楽曲をクオンタイズできます。これにより、特定のイベントまたはパートのリズム感を再現できます。

グルーヴによるクオンタイズのオプションを使用するには、MIDI パート、オーディオループ、ヒットポイントを含むオーディオイベント、またはスライスしたオーディオを選択し、以下のいずれかの操作を実行します。

  • パートまたはイベントを、「クオンタイズパネル (Quantize Panel)」の中央にあるグリッドディスプレイにドラッグアンドドロップします。

  • 「編集 (Edit)」 > 「高度なクオンタイズ (Advanced Quantize)」 > 「グルーヴクオンタイズプリセットを作成 (Create Groove Quantize Preset)」を選択します。



以下のオプションを使用できるようになります。

ポジション (Position)

グルーヴのタイミングが音にどの程度影響するかを決定します。

ベロシティー (Velocity) - MIDI のみ

グルーヴ内のベロシティー値が音にどの程度影響するかを決定します。

補足

すべてのグルーヴにベロシティー情報が含まれているわけではありません。

長さ (Length) - MIDI のみ

グルーヴがノートの長さにどの程度影響するかを指定します。

補足

ドラムの場合、「長さ (Length)」設定は無視されます。

非対象 (Non-Q)

クオンタイズ位置の前後に「安全地帯」を作成できます。距離をティックで指定すると (120 ティックは 16 分音符に相当)、この「安全地帯」の中にあるイベントはクオンタイズされません。これにより、微妙なずれが保持されます。

グリッドディスプレイ

クオンタイズグリッドを表示します。クオンタイズされるオーディオまたは MIDI が、垂直のグリッドラインで示される位置に移動します。

プリ Q (Pre-Q)

最初にオーディオまたは MIDI をクオンタイズするミュージカルグリッドを選択できます。この処理により、ノートをグルーヴによるクオンタイズ位置に近づけることができます。

補足

たとえば、16 分音符パターンにシャッフルグルーヴを適用する場合、「プリ Q (Pre-Q)」の値を 16 に設定し、グルーヴによるクオンタイズを適用する前にタイミングを整理できます。

最大値 (Max. Move)

クオンタイズグリッド内でオーディオまたは MIDI を移動する最大距離を示す音価を選択できます。

元位置参照 (Orig. Position)

クオンタイズされる素材の元の開始位置を、クオンタイズの開始位置として設定します。これにより、プロジェクトの 1 小節めから始まらない素材を同期できます。

ランダム化 (Randomize)

ティックの「距離」を設定します。オーディオまたは MIDI は、クオンタイズグリッドから設定した距離内にあるランダムな位置にクオンタイズされます。この結果、わずかな変化が生じ、同時に、オーディオまたは MIDI がグリッドから遠すぎる位置に移動するのを避けることができます。

iQ モード (iQ Mode)

オーディオまたは MIDI が最も近いクオンタイズグリッドに移動せず、「途中まで」移動するように、ゆるやかなクオンタイズを適用します。右側に表示される「感度指定クオンタイズ (Iterative Strength)」の値は、オーディオまたは MIDI をグリッドにどのくらい近づけるかを決定します。

補足

感度指定クオンタイズは、イベントの元の位置ではなく、クオンタイズされた現時点の位置に基づいてクオンタイズ処理を行ないます。「iQ モード (iQ Mode)」を繰り返し使用することにより、適切なタイミングが見つかるまで、オーディオまたは MIDI を徐々にクオンタイズグリッドの各位置に近づけることができます。

MIDI CC

MIDI ノートをクオンタイズする際に、MIDI ノートに関連するコントロール情報 (ピッチベンドなど) も自動的に移動します。

クオンタイズをリセット (Reset Quantize)

オーディオまたは MIDI を、クオンタイズされていない元の状態に戻します。

重要

この機能は、手動で移動したイベントには影響しません。

自動 (Auto)

選択したパートまたはイベントに、変更がただちに適用されます。たとえば、サイクルモードで再生して、希望するクオンタイズ結果となるまで設定値を調整することもできます。

クオンタイズ (Quantize)

設定を適用します。