「Voice」タブ

Mono

モノフォニックとポリフォニックの再生を切り替えます。

  • 「Mono」をオンにすると、モノフォニック再生に切り替わります。通常、これはソロインストゥルメントのよりナチュラルなサウンドパフォーマンスを可能にします。

  • 「Polyphony」コントロールで指定したノートの数でポリフォニック再生を実行する場合は、「Mono」をオフにします。

Retrigger

「Mono」モードでのみ利用できます。「Retrigger」がオンになっている場合、あるノートが別のノートによって発音を停止されたあと、新しいノートのキーを放したときに停止されたノートをまだホールドしていれば、停止していたノートが再トリガーされます。

この方法を使えば、たとえば、あるノートをホールドしたまま、別のノートを繰り返しすばやく押したり放したりすると、トリル演奏ができます。

Polyphony

「Mono」がオフの場合に、発音できるノートの数の上限を指定します。

補足

プログラムでレイヤーよりも少ないポリフォニーを設定している場合、ノートの最大数はプログラムの設定によって決まります。

Trigger Mode

新しいノートのトリガー動作を設定します。

  • 「Normal」は、前のノートの発音が停止したら、新しいノートをトリガーします。新しいノートのサンプルとエンベロープは最初からトリガーされます。

    中断を最小限に抑えるためには、ゾーンの「Fade Out」パラメーターを使用します。

  • 「Resume」は、常に新しいノートをトリガーするわけではありません。

    新しいノートが同じゾーン内にとどまっていた場合、エンベロープは再トリガーされますが、発音が停止したノートと同じレベルで再開されます。ゾーンのピッチは、新しいノートに設定されます。

    新しいノートが別のゾーンで発音される場合、新しいノートのサンプルとエンベロープが最初からトリガーされます。

  • 「Legato」は、常に新しいノートをトリガーするわけではありません。

    新しいノートが同じゾーン内にとどまっていた場合、エンベロープはそのまま続行されます。ゾーンのピッチは、新しいノートに設定されます。

    新しいノートが別のゾーンで発音される場合、新しいノートのサンプルとエンベロープが最初からトリガーされます。

  • 「Resume Keeps Zone」は、ノートの発音停止時に新しいノートをトリガーしません。新しいノートが別のゾーンで発音される場合でも、エンベロープは発音が停止したノートと同じレベルで再開され、ゾーンのピッチは新しいノートに設定されます。

  • 「Legato Keeps Zone」は、ノートの発音停止時に新しいノートをトリガーしません。新しいノートが別のゾーンで発音される場合でも、エンベロープはそのまま続行され、ゾーンのピッチは新しいノートに設定されます。

Voice Mode

再生時に発音を停止させるノートと、「Polyphony」設定を上回ったときに新しいノートをトリガーするかどうかを設定します。

  • 「Last Note Priority」 – 一番最後に演奏したノートが先に演奏したノートよりも優先して発音されます。

    ノートの最大数を上回ると、最初に演奏したノートから順に発音が停止され (最初のノートを最初に停止)、新しいノートがトリガーされます。

  • 「First Note Priority」 – 古いノートが新しいノートよりも優先して発音されます。

    ノートの最大数を上回っても、前に発音したノートがホールドされていれば、発音が停止されるノートはありません。ボイスの数に余裕がある場合のみ、新しいノートがトリガーされます。

  • 「Low Note Priority」 – 低音のノートが高音のノートよりも優先して発音されます。

    ホールドされているノートよりも低音のノートを演奏することによってノートの最大数を上回った場合、最も高音のノートの発音が停止され、新しいノートがトリガーされます。

    ホールドされているノートよりも高音のノートを演奏することによってノートの最大数を上回った場合、どのノートも発音は停止されず、新しいノートはトリガーされません。

  • 「High Note Priority」 – 高音のノートが低音のノートよりも優先して発音されます。

    ホールドされているノートよりも高音のノートを演奏することによってノートの最大数を上回った場合、最も低音のノートの発音が停止され、新しいノートがトリガーされます。

    ホールドされているノートよりも低音のノートを演奏することによってノートの最大数を上回った場合、どのノートも発音は停止されず、新しいノートはトリガーされません。

  • 「Steal Lowest Amplitude」 – 新しいノートがボリュームの低いノートよりも優先して発音されます。

    ノートの最大数を上回ったら、最もボリュームの低いノートの発音が停止され、最も新しいノートがトリガーされます。

  • 「Steal Released Notes」 – 新しいノートがリリース部分に入ったノートよりも優先されます。

    ノートの最大数を上回ったら、リリース部分に入った最も古いノートの発音が停止され、新しいノートがトリガーされます。

    リリース部を再生中のノートがないときにノートの最大数を上回った場合、最初に演奏したノートから順に発音が停止され、新しいノートがトリガーされます。

Key Poly

あるキーについて発音できるノートの数の上限を指定できます。最後に発音されたノートが優先されます。このパラメーターが有効になるのは、「Mono」ボタンがオフの場合のみです。

補足

「Key Poly」は、「Polyphony」設定によって制限されます。

Low Amp

初期設定では、「Key Poly」の制限によってノートの発音を停止する場合、最も古いノートから削除されます。かわりに最もボリュームの低いノートから削除するには、「Low Amp」をオンにします。

Min Low Notes

「Voice Mode」設定内容に関わらず、発音を停止できない低いノートの数を設定します。

「Min Low Notes」の設定に対し、プログラムのポリフォニー (同時発音数) が十分に高いことと、高いノートを追加で発音する余裕があることを確認してください。

Key On Delay

このパラメーターでは、指定した時間または音価に応じてレイヤーの再生を遅らせることができます。

「Sync」がオフのときは、ディレイをミリ秒単位で指定します。「Sync」がオンのときは、ディレイを拍子の分数で指定します。

ディレイタイムをホストアプリケーションのテンポに同期するには、「Sync」ボタンをオンにして、ポップアップメニューから音価を選択します。選択した音価を 3 連符に変更するには、「T」ボタンをオンにします。

Unison

演奏する各ノートと同時に複数のボイスをトリガーできます。「Unison」をオンにすると、以下のパラメーターを利用できるようになります。

  • 「Voices」は、同時にトリガーされるボイスの数を設定します (最大数は 8)。

  • 「Detune」は、各ユニゾンボイスのピッチを、セント単位でディチューンします。厚みのあるサウンドになります。

  • 「Pan」は、ユニゾンボイスをステレオ全体に広げます。値を高くすればするほど、ステレオイメージが広がります。

  • 「Delay」は、各ユニゾンボイスに小さなランダムのディレイを適用します。

    値が 0% の場合、すべてのユニゾンボイスが同時にトリガーされます。値が 1% から 100% の場合、各ユニゾンボイスにランダムなディレイが適用されます。値を高くすればするほど、ディレイはよりランダムになります。これは、わずかにディチューンした 2 種類以上のサンプルによる櫛形フィルターの影響を回避する場合に特に便利です。

Glide

発音するノート間のピッチをベンドします。「Mono」モードのときに最も効果的です。「Glide」をオンにすると、以下のパラメーターを利用できるようになります。

  • 「Time」は、1 つのノートから別のノートへとピッチをベンドするのに必要な時間を指定します。

  • 「Sync」をオンにすると、ディレイタイムをホストアプリケーションのテンポに同期します。ポップアップメニューから音価を選択します。選択した音価を 3 連符に変更するには、「T」ボタンをオンにします。

  • 「Mode」はピッチベンドにかかる時間を設定します。

    「Constant Time」に設定すると、ピッチベンドにかかる時間がノートの間隔とは関係なく一定になります。

    「Constant Speed」に設定すると、ピッチベンドにかかる時間がノートの間隔に合わせて変更されます。ノートの間隔が開くとピッチベンドにかかる時間は長くなります。

  • 「Curve」では、3 つのカーブからいずれかのタイプを選択し、ピッチベンドの動作を設定できます。

    「Linear」カーブでは、ピッチは始めから終わりまで一定の速度でベンドします。

    「Exponential」カーブでは、ピッチは始めは急速にベンドし、終わりに近づくにつれて緩やかにベンドします。この動作は、歌手がする自然なピッチベンドに似ています。

    「Quantized」カーブでは、ピッチは始めから終わりまで半音単位でベンドします。

  • 「Fingered」では、レガート演奏されるノート間でのみ、ピッチがベンドします。

補足

「Cutoff Key Follow」「Level Key Follow」、および「Pan Key Follow」を使用すると、「Glide」の効果に合わせて対応するパラメーターも変化します。