新機能
Nuendo の最も重要な改良についての情報と、それに対応する説明へのリンクを以下に記載します。
追加された新機能: バージョン 12.0.20
ハイライト
Headphones Match は、ヘッドフォンを使用してミックスをモニタリングする際に、使用するモデルに関係なく、安定したフラットでニュートラルなサウンドを実現するヘッドフォンキャリブレーションプラグインです。このソフトウェアには、サポートされている 380 種類以上のヘッドフォンのキャリブレーションプロファイルが用意されています。また、別のヘッドフォンのサウンドをシミュレートして、そのミックスがさまざまな人気モデルでどのように聴こえるかを確認することもできます。このプラグインの詳細については、『プラグインリファレンス』のHeadphones Matchを参照してください。
Raiser は、オーディオ素材のラウドネスを大幅に上げられる多機能なリミッタープラグインです。ソロトラックやフルミックスのなめらかなリミッティングから、パーカッシブな音の多い素材に最適なややアグレッシブなリミッティングまで、幅広く使用できます。このプラグインの詳細については、『プラグインリファレンス』のRaiserを参照してください。
この新しいマルチエフェクトモジュレーションプラグインは複数のモジュレーションエフェクトを組み合わせたもので、クラシックなダッキングエフェクトから刺激的なリズムパターンまで、幅広いサウンドシェーピングを実現します。カスタムシェイプの LFO を作成できるほか、最大 6 つの統合エフェクトモジュールを同時に変調できます。LFO は MIDI または個々のサイドチェーン入力でトリガーでき、そこでサイドチェーン信号のエンベロープが LFO に追加されます。このプラグインの詳細については、『プラグインリファレンス』のFX Modulatorを参照してください。
新しい「ボリュームオートメーションの精度 (Volume Automation Precision)」機能を使用すると、バッファーサイズに関係なく、サンプル精度 100% のボリュームオートメーションを実行できます。新しいボリュームオートメーションイベントを処理するまでのサンプル数を設定でき、処理されたイベント間のオートメーションカーブは補完されます。これにより、オートメーションイベント間の移行がなめらかになり、ノイズの原因となる急激なジャンプが生じるのを防ぎます。 を参照してください 「オーディオシステム (Audio System)」ページ.
複数のトラックを一度にフリーズ/フリーズ解除できるようになりました。 を参照してください 複数のトラックをフリーズする.
新しい微調整グリッドオプションにより、プロジェクトグリッドから独立して編集できるようになりました。これにより、すべてのマウス操作を「小節/拍 (Bars+Beats)」に設定されたミュージカルグリッドで行ないながら、イベントとパートの位置および長さの微調整は「微調整 (Nudge)」キーボードショートカットを使用して実行できます。 を参照してください 微調整操作のためのスナップグリッドの設定.
イベントの終了位置をプロジェクトカーソルの位置に移動できるようになりました。 を参照してください 「移動 (Move)」サブメニュー.
オブジェクトの選択ツールでイベントのサイズを変更する際に、制御ツールを使用して既存のフェードのサイズを自動的に調整できるようになりました。 を参照してください オブジェクトの選択ツールを使用してイベントのサイズを変更 - 内容を固定してサイズ変更.
イベントの内容をずらす操作にキーボードショートカットを割り当てられるようになりました。 を参照してください イベントの内容を移動する.
キーボードショートカットによる選択範囲の作成および調整の操作が拡張されました。また、縦方向に拡大/縮小して複数のトラックにまたがる範囲を選択できるようになりました。これにより、キーボードショートカットのみを使用して、選択範囲を四方のどの方向にも拡大/縮小したり調整したりできます。 を参照してください 選択範囲のサイズを調整する.
フェード関連のすべてのコマンドは「Audio」メニュー内の「フェード (Fades)」サブメニューに集約され、「範囲の開始位置までフェードイン (Fade In to Range Start)」と「範囲の終了位置からフェードアウト (Fade Out from Range End)」のコマンドが追加されました。 を参照してください 範囲選択ツールでフェードを作成/編集する.
同じトラック上の複数のイベントをオーディオアラインメントのリファレンスとして選択できるようになりました。 を参照してください オーディオアライメント.
フォルダートラック内のすべてのトラックのパートとイベントについて、位相を同期させて AudioWarp を実行できるようになりました。 を参照してください グループ編集モード.
タイムワープツールの新しい「フリーワープ (Free Warp)」モードを使用すると、プロジェクトウィンドウのイベント上でワープタブを作成したり編集したりすることでワープ操作をすばやく実行できます。 を参照してください タイムワープ.
ワープタブを選択したイベントから同じタイムポジションの別のイベントにコピーできるようになりました。 を参照してください ワープタブを別のイベントにコピーする.
新しい「マーカー (Markers)」ウィンドウ/「ADR」ウィンドウでは、プロジェクトで使用しているマーカーを把握しやすくなり、編集が容易になりました。ADR マーカー属性用の新しいテキストエディターでは、スペースや改行に加え、文字サイズやカラーテーマなどの設定が追加され、より長いテキストの編集にも対応できるようになりました。 を参照してください 「マーカー (Markers)」ウィンドウ/「ADR」ウィンドウ.
新機能の「選択したイベントからマーカーを作成 (Create Markers from Selected Events)」では、プロジェクトウィンドウで選択したイベントを使用して ADR マーカーをすばやく作成したり、ゲームオーディオエンジンにオーディオアセットを書き出すためのサイクルマーカーを作成したりできます。 を参照してください 選択したイベントからマーカーを作成する.
新しい「ダイアログ (Dialogue)」検出モードでは、音声検出アルゴリズムを使用して、ダイアログコンテンツのみを含むイベントにオーディオを分割できます。新しい試聴機能を使用すると、分析したオーディオイベントの任意の位置を直接試聴できます。さらに、1 つのコマンドで前に使用した設定を使ってイベントをすばやく処理し、生成されたオーディオイベントにフェードイン/フェードアウトを適用できます。 を参照してください 「無音部分の検出 (Detect Silence)」ダイアログ.
「Dolby Atmos 用設定アシスタント (Setup Assistant for Dolby Atmos)」ダイアログでは、Nuendo の内部レンダラーを使用する Dolby Atmos® の仕様に完全に準拠したプロジェクトを設定できます。このアシスタントを使用すると、7.1.4 までの 3D チャンネル構成のメインミックスチャンネルを追加したり、モニタリング用の Renderer for Dolby Atmos プラグインを挿入したり、プロジェクトの既存のトラックをベッドグループチャンネルに自動的にルーティングしたりできます。この機能は、Nuendo で Dolby Atmos® ミックスを新規に作成する場合にうってつけです。 を参照してください Dolby Atmos 用設定アシスタント (Setup Assistant for Dolby Atmos).
ヘッドフォンで Dolby Atmos ミックスをモニタリングするためのバイノーラルダウンミックスが Renderer for Dolby Atmos に新たに搭載され、レンダラーの出力信号のラウドネスを測定できるようになりました。 を参照してください Renderer for Dolby Atmos プラグインパネル.
Nuendo では、音楽制作に不可欠な MIDI コントローラーを新たなレベルで統合できます。MIDI Remote スクリプトの新たな概念に基づいて構築された Nuendo は、デバイスを自動的に検出してコントロールをマッピングします。お使いのデバイスのスクリプトがない場合は、MIDI コントロールサーフェスのエディターを使用して独自のスクリプトを簡単に作成できます。そのあと、マッピングアシスタントを使用して、コントロールやパラメーターを簡単に接続できます。 を参照してください MIDI Remote.
Nuendo の ADR 機能は、Netflix の制作に使用される独自の吹き替えスクリプト形式である TTAL ファイルの読み込みに対応しています。 を参照してください TTAL ファイル.
その他の新機能
自由自在にカスタマイズできるマルチメーターオーディオアナライザーに、クラシックな VU メーター、Spectrum Keyboard、Balance、Level Histogram、Loudness Histogramという新しいモジュールが追加されました。このプラグインの詳細については、『プラグインリファレンス』のSuperVisionを参照してください。
5 秒、10 秒、20 秒の一定のステップでプロジェクトカーソルを前後に移動する追加のキーボードショートカットを割り当てられるようになりました。 を参照してください プロジェクトカーソルを設定する.
最大で 256 個の VCA フェーダーを使用できるようになりました。 を参照してください MixConsole に VCA フェーダーを作成する.
サンプルエディターのツールバーで行なう、クリップとイベントの表示、ズーム、編集機能にいくつかの改良が加えられました。 を参照してください サンプルエディターツールバー.
エクステンションでの編集をオーディオイベントに永続的に適用できるようになりました。 を参照してください エクステンションでの編集をオーディオイベントに永続的に適用する.
エクステンションでの編集をオーディオトラックに永続的に適用できるようになりました。 を参照してください エクステンションでの編集をオーディオトラックに永続的に適用する.
ARA エクステンションをトラックレベルで適用し、そのトラック内のすべてのイベントを簡単に編集できるようになりました。 を参照してください オーディオトラックのエクステンションの有効化.
Lt/Rt マトリクスエンコーディングにより、サラウンドチャンネルの 90° 位相シフトを含む、Dolby Pro Logic II に完全に準拠したミックスを作成できるようになりました。 を参照してください MixConvert V6 プラグインパネル.
プロジェクトのロジカルエディターの編集操作でフィルターやアクションの前後にコマンドやマクロを実行できるようになりました。 を参照してください プロジェクトのロジカルエディターのプリプロセスコマンドとポストプロセスコマンド.
「ビデオカット検出パネル (Video Cut Detection Panel)」では、ビデオイベントの名前をマーカーの説明に自動的に追加できます。 を参照してください ビデオカット検出パネル.
選択したイベントを、デフォルトの赤い境界線による強調表示ではなく暗い背景で表示できます。 を参照してください イベントの表示 (Event Display).
その他
Lin One Dither は、高度なアルゴリズムを使用し、低レベルのオーディオ信号のスペクトラムを変更することで見かけ上の S/N 比を上げる追加のノイズシェーピングを提供するディザリングプラグインです。このプラグインの詳細については、『プラグインリファレンス』のLin One Ditherを参照してください。
StepFilter では、パターンの新しいサイクルごとに、ベースカットオフおよびベースレゾナンスパラメーターの一定のずれを適用できるようになりました。このプラグインの詳細については、『プラグインリファレンス』のStepFilterを参照してください。
Verve は、鍵盤を弾くたびに新しい物語が生まれる、美しく温かみのあるサウンドを持つフェルトピアノです。この VST インストゥルメントの詳細については、マニュアル『Verve』のVerveを参照してください。
Nuendo では、Windows の Runtime MIDI API、WinRT MIDI がサポートされるようになりました。これにより、Windows の Bluetooth MIDI がネイティブでサポートされ、プラグアンドプレイ機能が改善し、複数の同じデバイスをより適切に扱えるようになります。 を参照してください 「MIDI ポートの設定 (MIDI Port Setup)」ページ.
テンポトラックと拍子トラックを別のプロジェクトまたはトラックアーカイブから読み込めるようになりました。 を参照してください プロジェクトまたはトラックアーカイブからトラックを読み込む.
Game Audio Connect がチケットベースの認証に対応しました。 を参照してください Perforce の統合.
メロディーをクリエイティブに仕上げたいときも、録音のピッチを修正したいときも、VariAudio のスケールアシスタントなら 2 つの強力なツールを組み合わせてピッチを簡単に編集できます。スケールを設定してコードトラックに従うか、録音したノートに基づいてスケールアシスタントにスケールを提案させます。そのあと、録音のピッチを即座にクオンタイズしたり、VariAudio のピッチ編集をスケールにスナップさせたりできます。VariAudio セグメントのスケールを選択するを参照してください。
スライス再生に「AudioWarp」設定と「Quality」設定を使用できるようになりました。 を参照してください 再生セクション.
プロジェクト内のオーディオトラックを、すべての OSC オブジェクトに 1 クリックで簡単にマッピングできるようになりました。 を参照してください 「OSC Object Position Tracking」ダイアログ.
トラックのインプットトランスフォーマーのユーザーインターフェースとレイアウトがアプリケーション全体のルックアンドフィールに合わせて近代化され、プリセットブラウザーも刷新されました。 を参照してください トラックのインプットトランスフォーマー.
プロジェクトのインプットトランスフォーマーのユーザーインターフェースとレイアウトがアプリケーション全体のルックアンドフィールに合わせて近代化され、プリセットブラウザーも刷新されました。 を参照してください プロジェクトのインプットトランスフォーマー.
ロジカルエディターのユーザーインターフェースとレイアウトがアプリケーション全体のルックアンドフィールに合わせて近代化され、プリセットブラウザーも刷新されました。 を参照してください ロジカルエディター.
プロジェクトのロジカルエディターのユーザーインターフェースとレイアウトがアプリケーション全体のルックアンドフィールに合わせて近代化され、プリセットブラウザーも刷新されました。 を参照してください プロジェクトのロジカルエディター.
録音したオーディオをコードトラックにドロップして、コード進行を自動的に作成できるようになりました。検出されたコードがスケールと一致しない場合は、Chord Assistant が後続のコードに基づいて最も近い別のコードを提案してくれます。 を参照してください オーディオイベントからコードイベントを作成する.
「オーディオパフォーマンス (Audio Performance)」ウィンドウに、リアルタイムインジケーター、ASIO-Guard インジケーター、ピークインジケーターが新しく追加されました。 を参照してください 「オーディオパフォーマンス (Audio Performance)」ウィンドウ.
イベント名にクリップ名を付け加えるかどうかを設定できるようになりました。 を参照してください イベントの表示 - Audio (Event Display - Audio).
Windowsシステムのスケーリング設定に沿って、Nuendo のユーザーインターフェースをスケーリングできるようになりました。 を参照してください 全般 (General).