レイアウト
レイアウトにはプレーヤーとフローのあらゆる組み合わせを含めることができます。レイアウトは各インストゥルメントが演奏する音符など、これらのプレーヤーとフローの音楽コンテンツを共有します。たとえば、フルスコアで音符のピッチを変更すると、対応するパートレイアウトでもその音符のピッチが更新されます。
音符のスペーシング、譜表サイズ、ページサイズ、余白、配置設定 (組段区切りやページめくりの位置) など、各レイアウトのページ形式設定に関するあらゆる側面をレイアウトごとに個別に制御できます。1 つのレイアウトでこれらの設定を変更しても他のレイアウトには影響しません。たとえば、パートレイアウトに組段区切りを挿入しても、フルスコアの配置設定は変更されません。
同様に、ローカルプロパティを使用すれば、他のレイアウトに影響を与えることなく 1 つのレイアウトでのみ多くのアイテムの外観を変更できます。たとえば、フルスコアレイアウトではテキストアイテムを非表示にして、パートレイアウトでは表示させるということができます。
レイアウトのデフォルトのページ形式設定は、ページテンプレートで定義されています。初期設定では、フルスコアレイアウトはパートレイアウトとは異なるページテンプレートセットを使用しますが、各レイアウトに異なるページテンプレートセットを適用することもできます。
Dorico SE には以下のレイアウトタイプがあります。
- フルスコア
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初期設定では、フルスコアのレイアウトには、プロジェクトのすべてのプレーヤーとすべてのフローが含まれます。初期設定では、フルスコアレイアウトは実音です。
プロジェクトごとにフルスコアレイアウトが 1 つ自動的に作成されます。
- パート
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プレーヤーをプロジェクトに追加すると、パートレイアウトが自動的に作成されます。空のパートレイアウトを作成して、プレーヤーを手動で割り当てることもできます。
初期設定では、パートレイアウトにはすべてのフローが含まれます。また、初期設定ではパートレイアウトは移調音です。
パートレイアウトの形式設定をコピーできます。
- カスタムスコア
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カスタムスコアレイアウトには、はじめ、プレーヤーやフローが含まれていません。そのため、スコアを手動で作成して、たとえばすべてのフローではなく 1 つのフローだけを割り当てたり、ボーカルとピアノのプレーヤーだけを割り当ててボーカルスコアを作成したりできます。初期設定では、カスタムスコアレイアウトは実音です。
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各プロジェクトには、各タイプのレイアウトを必要なだけいくつでも作成できます。
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プレーヤー、レイアウト、フローは自由に組み合わせることができます。たとえば、演奏者がインストゥルメントの変更を自分で管理できるように、すべての打楽器プレーヤーを 1 つのパートレイアウトに追加できます。また、大規模なプロジェクトで合唱のリハーサル用にピアノ譜を作成し、そのピアノプレーヤーをボーカルスコアだけに割り当てれば、オーケストラのフルスコアにはその楽譜が表示されません。
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初期設定では、スコアレイアウトで音符を書き換えると、その他すべてのレイアウトの表記にも影響を及ぼしますが、パートレイアウトで音符を書き換えると、現在のパートレイアウトの表記にのみ影響します。
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「レイアウトオプション (Layout Options)」で設定したオプションを、スコアレイアウトとパートレイアウトそれぞれのデフォルトとして個別に保存できます。これはたとえば、フルスコアとパートレイアウトでは異なるページサイズと譜表サイズが必要となることが多いためです。
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レイアウトを削除しても、プロジェクトから楽譜が削除されることはありません。