Vocoder

Vocoder は、ある信号から取り出したサウンド特性を別の信号に適用できます。たとえば、声をモジュレーター、インストゥルメントをキャリアとして使用して、インストゥルメントに「喋らせる」ことができます。

ボコーダーエフェクトは、モジュレーター信号をいくつかの周波数帯域に分割することで機能します。そのあと、これらの周波数帯域のオーディオ属性を使用してキャリアを変調できます。

Vocoder にはキャリアとしてポリフォニックシンセサイザーが内蔵されていますが、サイドチェーン入力を介して外部シンセサイザーなどの外部キャリアを使用することもできます。

Input

Input

全体の入力レベルを設定します。

Carrier

内蔵シンセサイザーがキャリアの場合、モジュレーターソースはこのインストゥルメントのサウンドに適用されます。このシンセサイザーは最大 8 ボイスのポリフォニックで、1 つのボイスにつき 2 つの低周波数オシレーター (LFO) が搭載されています。このシンセサイザーには以下のパラメーターがあります。

Fine Tune

オシレーターを ± 半音チューニングします。単位はセント (= 半音の 1/100) です。

Noise Mix

サウンドにホワイトノイズを加えます。

Noise Mod

オシレーターでノイズレベルを変調します。これにより、ノイズがざらついた音になります。

Drift

オシレーターにランダムなピッチバリエーションを加えます。

Glide

再生されるノート間でピッチをグライドさせます。現在のノートから次のノートへピッチをグライドする時間を設定します。

Bright

ローパスフィルターを使用して、オシレーターの音色をソフトにします。ホワイトノイズジェネレーターには影響しません。

LFO Rate

LFO のスピードをコントロールします。

Vibrato

オシレーターにビブラートを加えます。

Detune

オシレーターの 1 つを変更します。単位はセント (= 半音の 1/100) です。

MIDI 設定

Mode

キャリアのトリガーを選択できます。

  • 「Fixed」モードは、内蔵シンセサイザーのトリガーとして固定ルートノートを使用します。

    補足

    初期設定では、プラグインを読み込むと「Fixed」モードが選択されるため、変調された出力信号をすぐに聴くことができます。Vocoder の MIDI モジュレーション機能を十分に活用するために、「External」モードに切り替えることをおすすめします。

  • 「External」モードでは、内蔵シンセサイザーのトリガーとして MIDI 信号を使用できます。MIDI トラック、コードトラック、または任意の MIDI デバイスによって送信された MIDI 信号のいずれかを、キャリア信号のトリガーとして使用できます。

    補足

    一般的に、静的なパッドサウンドやソフトなアンビエントサウンドよりも、音声やパーカッシブなサウンドの方がモジュレーターソースに適しています。

Pitch Bend

ピッチベンドの上下幅を半音単位で設定します。

「Filter Bank」セクション

Bands

モジュレーター信号を分割する周波数帯域の数を設定します。帯域が少ないほど細く響く音になり、帯域が多いほど豊かで明瞭な音になります。

周波数ディスプレイ

変調されたキャリア信号が帯域に分割されて表示されます。

Modulator

このセクションのパラメーターを使用して、ボコーダーエフェクトの一般的な音質をコントロールできます。

Bandwidth

全体の音質に影響を与える周波数帯域の帯域幅を設定します。帯域幅を非常に狭く設定すると、口笛のような細い音になります。

Min.Freq

周波数の下限を設定します。

Max. Freq

周波数の上限を設定します。

High Thru

ノートの再生中に、元の入力信号からプラグイン出力に渡される高域の量を設定します。これはシビランスのサウンドに影響します。

Talk Thru

ノートの再生中に、プラグイン出力に渡される元の入力信号の量を設定します。

Gap Thru

MIDI ノートが再生されていない場合に、プラグイン出力に渡される元の入力信号のレベルを設定します。これにより、たとえば、ボーカルトラックの必要な部分だけにボコーダーエフェクトをかけることができます。

補足

「Fixed」 MIDI モードでは、このパラメーターは効力を持ちません。

Emphasis

ハイパスフィルターを使用して、高域を通過させながら低域をカットします。

Log - Lin

最小周波数と最大周波数の間の周波数帯域の広がり方を定義します。0% に設定すると、帯域はオクターブ単位で均等に広がります (対数)。100% に設定すると、帯域は Hz 単位で均等に広がります (リニア)。これは、ボコーダーエフェクトの基本的な音質に影響します。

Env.Speed

ボコーダーエンベロープのアタックタイムとリリースタイムを設定します。低い値に設定すると、モジュレーター信号がすぐにボコーダーをトリガーし、高い値に設定すると、アタック/リリースタイムが徐々に長くなり、より繊細なエフェクトが得られます。「Hold」に設定すると、モジュレーターは機能が停止し、キャリア信号にまったく影響を与えません。

「Output」セクション

Output

出力レベルを設定します。