フレームエッジのアライメント
29.97fps で再生されるビデオでは、サンプリングレート 48kHz の場合、1 つのビデオフレームに 1,600 のオーディオサンプルがあります。ここで言う「アライメント」操作とは、タイムコードフレームのリーディングエッジが正しいオーディオサンプルにぴったりと合うように Nuendo の再生位置を調整することを指します。
位相を正確に合わせなくても良好な同期を得ることはできます。しかし、その場合、データがサンプル単位で完全にそろっているのとは、クオリティーが異なってきます。Nuendo の場合、サンプル単位の精度で位相がそろった同期を行なうには、以下に挙げる 4 つの方法があります。
Steinberg の SyncStation シンクロナイザーを使用する
SyncStation はビデオ同期信号、ワードクロック、タイムコードをすべて単体で処理できるだけでなく、広範囲にわたるマシンコントロール機能を備えています。
VST System Link を使用する
VST System Link を利用すると、デジタルオーディオ接続を使って複数の DAW (デジタルオーディオワークステーション) をつなぐことができます。この接続規格では、サンプルクロックを利用してポジションと速度のリファレンス情報が送信されます。これによって、サンプル単位の精度が高い同期が行なえます。
ASIO ポジショニングプロトコル (APP) を利用する
ASIO に対応したオーディオデバイスのなかには、Steinberg の APP 規格に基づいたタイムコードリーダーを内蔵している製品があります。APP には、入力されたタイムコードを分析し、それをサンプルクロックと比較できる仕組みが備わっています。このため、サンプル単位の正確な同期を実現できます。
APP を利用できるのは Nuendo がタイムコードスレーブである場合のみです。